本拠地「法は不識を許さず」 studylawblog.wordpress.com

はてな民の経営者・既婚子持ち叩き流行へのモヤっと感

掲題の件につき、JDがぶつぶつ申し上げます。

はてなユーザーの典型像は、

…だと思っています。女性もいるが多くは男性。これが高学歴を外すと2chぽくなり、年齢層を若くしたり、社畜を外したりするとTwitterに似てくる。

当然展開される意見も、こうした層に沿ったものになりがちだと思うべきではあるのですけれども。

 

 


私はつい最近起業したもののその前はブラック社畜だったし、  結婚期間も社会人になってからの時間半半なので…。高学歴ではないが(故に色々と困っている)、字は読める。なので、共感する部分が多かったのですが、最近居心地がよくない。

経営者批判とか、既婚子持ち叩きが渦巻いていて、要は(敢えてこの言葉を遣います)「勝ち組」叩きが喧しい。私はおよそ「勝って」いるとは言い難いけれども、勝ち組叩き過ぎる社会はディストピア過ぎるので、ちょっとモヤモヤしています。

ロクな雇用環境がなく逃げ切れない世代

共感する下地というのは、私も同世代なので、とってもよく分かる部分あるのですよ。バブルはオトナになる前にはじけちゃたし、大学出てみたら就職氷河期というヤツで、まだそのときはブラックという言葉はなかったけど、ロクな就職先がなかった。就職活動のコードは増えるばかり高難度化するばかりなのに、求人は人を選ぶものばかり。私は環境的に足踏みできなかったので、無理やり就職したけれど、比較的恵まれた環境にある同級生は院に進んで機会を待つ人が多かった。

で、就職したら勝ちだったかというと、求人がなかったぐらいなので、そんなハズもなく。ポストは渡す気ないが若い労働力だけは欲しい会社で。そこでこき使われて、ブラック企業爆誕の時代に居合わせてしまった。

少子高齢化は手遅れ感が出始めているので、このままのんべんだらりと過ごしていては、全員で死ぬことになるばかりだと思う。

「自己責任論」批判…の批判

「自己責任」の言葉ひとつで、話を終わらせようというのは確かに行き過ぎだと思う。大学出て、社会をまだ見たこともないのに求人も無いなら、食い詰めるに決まっている。その時点での起業もあり得るだろうが、海を見たことがないのに泳ぎ切れる人数なんてたかが知れている。努力が足りる、足りないの問題ではない。だから、「自己責任論」を批判するのは、まっとうだし、分かる。

だけど批判した後に、戦うべき相手は誰なのか、ということについてはもう少し自覚的であって欲しいように思う。

私腹を肥やす悪徳権力者は存在するのか

大きい企業の、人事専門部門を構えられるような、それでいてコンプライアンス違反に意識を持てるような大企業は、合法な範囲で人を限界まで使うことにとっても長けている。ほど近い所で働いていたので実感として思うのは、そのことを自覚的・意識的にやってる経営陣や人事幹部っていうのが存在するワケじゃないのだ。そんな人、見たことない。

「泣こうが喚こうが暮らせなかろうが、壊れるまで使ったれー。ほんでガンガンわいの私腹肥したるでー。」みたいエライサンは、存在しないのだ。そんな下衆い人、何らかの事情でそのポストまで辿り着けないし。あるのは、営利企業の本能だけだと思う。どの人でもない、「法人」の意思…というか意志。ただひたすらに、経済情勢と人口動態がこうなってきたときに、不要不急の採用は避けて、利益を最大化すべき、というミッションに皆が従ってるだけなのだ。

まあしかし、こんなこと続けたら社会も自社もロクなことにならないと本当は分かっているはずなのに止められないのであろう人事幹部を見たら、私もフツフツと怒りが湧いてくるけれども。で、見せ方だけキレイにして自分の手柄はちゃっかりとアッピールしたりね。社畜と殺の故意があるとまでは言えないが、保護に怠慢、というような人。話が脇にそれた。

…つまり、自分を不遇に追いやった誰かを恨みたいようだけど、「誰か」なんてイナイんじゃないのか、と。

零細企業の経営者なんかではいるかもしれないけれどね。従業員一桁とか。だけど、弊社(社じゃないけど。従業員一桁の零細事業者。)もこのたび増員をかけていてシミジミ思うのは、従業員一桁中盤でも、そろそろ整合性みないなのを一層意識しないと、破たんする、ということです。

ともあれ、自己責任論を批判して、誰かを責めることでやり過ごしたいように見えるけど、責めるべき誰か、なんているのかなと思う次第です。

自己責任論批判は、社会に対しては大いに主張するべきなのかもしれないけど、個別具体的な事情においては、そこに逃げ込んで歩みを止めては、「誰か」を倒すこともないし(だって存在しない)、第一どこにも行けないと思うのです。つまり、プライベートな状況では、そこで留まっていては、益々どうにもならない(責任取るのは自分しかいないでしょ)。

…と、非正規雇用の問題については、牛丼屋にフレンチキャビアフォアグラを求めるような文句言ってる人もいるように思う。

だいたい何故妄信したし

士業とか、医療関係の人を見ていてよく思うのだけれども。

そして高学歴の人。

やっかみにお聞こえになるのでしょうが、そのタイトルを手にしたら、ラクに食ってける、だなんて、なんで信じちゃったんだろう。

上の世代はそうだったんだろうし、だからそう吹き込まれちゃったんだろうけども。わたくしめのようにドブ板を踏み抜いて三千里して生きてきた立場からすると、そんなの社会情勢が変われば変わるの当たり前では、と思います。

「○○士の資格取ったのに!」「××大を卒業したのに!」「院で△△の研究をしたのに!」… \\ 話が違う!! // …と怒ってる人たちは、お見込みが甘かったのでは、というヤッカミを持っておりますですよ。どうして変化しないと思いました?

 

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 努力あるのみというのは違うけど

充分以上に努力なさってらっしゃる方が多いのだろうし、努力だけし続けないといけない社会というのは窮屈で嫌だ。

だけど、努力の方向性が間違っていたり、リスクを全く取らなかったり、で上手く行こうというのは、さすがにムシが良すぎるだろうと思う。甘い。

残念だけど、EASY MODEでプレイできる世の中は終わったんだから。

有名大学に入るまでだけ頑張ってあとはラクしようと思ったり、良い会社に入ったんでルーティンだけして傾いたら経営陣だけのせいにしたり、なんとなくマイノリティは怖いので無意味に都会にこだわったり、してない? 

不幸自慢 Fuck off 死ねと仰っていた

二百歩譲って、気持ちはワカル、と言うとしても(というか、譲らなくても分からなくはない。通った道だ。)、それ言い続けるだけに時間と労力を費やしてるのでは、何処にもいけない。

「悪いのは社会」であってるかもしれないけど、そんな上手に主張する暇あったら、株でも転がすなり、起業するなり、社会に見切りをつけて海外に転出するなり、それこそアフィリエイト仕込んでブログ飯するなりすれば良いのに。

 

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だって頭イイんでしょう?

それをやらずして一応食いつなげてるんなら、むしろ不幸ですらなかったという疑念さえ頭もたげちゃうんだけど。路上生活者の暮らしとかけっこう調べてたことある。

『違うんです!口調偉そうだけど、心が弱いんです!ハート小さいんです!』…とまで仰られるなら、(´・ω・`)知らんがなですけど。何もかも持ってないと主張するけど態度はデカイって、どーすんだ。誰にどうしてもらえる可能性感じてるんだ。

 

 

じゃあどんな世界にしたいの?が見えない

…ように思う。

言うに事を欠いて、属性批判したりしてるともう、どうしようもないな、と思う。

経営者が若者を潰している!

子持ちは要求がゼイタク!

女は優遇されている上に甘えている!

 

地雷っぽいスペックの人は採用を控え、もう子ども産むのやめよう・産んだ子どもは介護要員にさせてなるものかと思い、不遇な男性には益々近付かないようにしよう、と思えば良いのだろうか。

 

だいたい、経営者、子持ち、女は、勝ち組だし楽してる得しているという考えが、見識の狭さと思考の怠慢を表してるように思う。

 

アメリカンドリームじゃないけど、格差があっても、夢見ることができる社会はまだ望みがある。自分は弱者だと怨嗟を振り撒きまくるうえに、強者になることではなく強者の引き摺り降ろしに自ら執心するなんて…。同調圧力の奴隷。それこそ、悪しき社会の思うつぼでは。

 

悲しい。

とても悲しい。

それなりに地獄見て、それでもなんとかチャンスをつかんで、やっと一息つけたときに待っているのは、同世代たちの蜘蛛の糸地獄なんだと思うと、ヤル気が失せそうだ。

 

うーおー。

書いても書いてもモヤモヤする。

 

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嫌だなぁ。

いつの日か、やっと成功したと言える日が来て(そう願ってはいるんだけど)、多額に納税する日がきたら、その行き先はこういうのを煮詰めた人たちだったりするなら、イヤだなあ。

そうなるように一秒一刻、努力…のカタチも色々珍奇かもしれないけど、全体縮小の世の中で人と同じことをしていることは寧ろ破滅を意味するように思うし…努力しているのだけれども、そのアガリは、こうやってドロドロした人たちの社会保障に使われるんだとしたら、嫌だなあ。

私の場合こうなる

雇い控えたい!しないけど!

それ以前に、やっぱ採用は慎重にしようと改めて思ったよ。

無暗に雇控えをするのは、それはそれで経営にダメージなので避けるけど、相手のバックグラウンドから透けて見えるものを、見逃さないようにと改めて強く思った。雇ってしまうと、地雷でも簡単に切れない。他の従業員に悪影響があったらそれこそ申し訳ない。

少子化は誰のせい

これ以上子ども産むのはコワイという気持ちも続行。

今後ますます人手が不足だの、我々の介護要員なんて絶対足りない、だの、そこまでは背負いきれない。それでなくとも特に乳児期はブラック総合職より修行だったのに、勝ち組が保育園要求だの贅沢だ、だの、オシャレしてる余裕あんじゃん、だの言われたくなさ過ぎる。ここはもう、これ以上無理なので、お前ら人手が足りないだの、産まなかった奴が悪いだの言うなよ、という気持ちしかない。

 

…と話それるけど、子どもを産んでないという属性批判は良くないけど、経験がない人に、経験がないので分からないのであろうなという想像をもったりそれを言うのは、いけないことでしょうかね。法務の仕事したことがない人に、あの人は法務やったことないから分からないんだろうな、という想像をしたり言ったりするのは、ある程度普通の事でしょう??もちろん文脈と言い方を無視してはならないが。なのに、育児の場面でだけ言ってはいけないんだとしたら、やっぱ育児って賤業視されてる感、ある。そんな誰でもできることでなければ、簡単なものではない。未経験のことに軽々に口を出してはいけないし想像が及ばないのって、普通のことでしょう?ほんで、それが通常人なら全く責められるべきことでもないけど、少子化が国家喫緊の課題で、しかもトップが経験がなく的外れな政策を繰り出してるなら、指摘があってもそう悪手だと言えないのでは。

PCの行き過ぎ…というより、ピントが外れ始めてる。それでなくとも、子どもがいる人が既にマイノリティに回っているというのに。

 

戦う相手は誰か

スッキリしない!

たぶんこんな世の中であり続け、度合いは高まるのだろう。

貧乏くじひきまくってる。

 

だけど、ボンジョビ先生もおっしゃっていた。

だけどやってくしかない。祈りながらやってくしかないっしょ。そうやってやってきたし。病に伏せるものは別段、まあまあメンタルがアレ(私はとにかく睡眠を死守することで対策している)でも、立てる者は立ち、武器を持てる者は持って、いくしかないでしょ。

 

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くそー。

Twitter腐海に沈み、はてなも瘴気が濃いなら、どこに行けばいいんだ。